( ̄。 ̄;)2005.09
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「思いがけないこと」は、まったく偶然に人を不幸やわずらわしさのなかに引き込んでゆくように思える。 しかしよく見ると、それは当人を実に巧みに未解決の問題との対決へと導くところがあり、それは必然的とさえ感じられるものである。 課題の多い中年に「思いがけないこと」が案外よく起こるのは、このせいかもしれない。 『中年クライシス』河合隼雄著--第12章 自己実現の王道--より |
2005 .09.25 日曜 |
こんばんわ(^。^)
9月25日での書初めということで、わがまま日記もまさしく本領発揮です(/--)/ 最近、ちょっと季節の変化も日々の雑事の中で、感じることも鈍感になっているような気がして・・・・・さしずめ、「ゆとりの無さ」のあらわれということでしょうかσ(^◇^;) いろいろ考えてみますと、この歳になっても、まだまだ勉強が足りない(足りなかった)と感じている自分が見えます。 しかしいまさら勉強と言っても・・・ですが、河合先生の著作を眺めるにつれ、生き方の学びとともに、研究姿勢の差(あたりまえではありますが)という側面でも教えられことは多いですね。 ある意味で、人間関係も、会社経営も、瞬間瞬間の気づきをどう生かすか、改善行動にいかに移せるか、ということにもなりましょうが、それを可能にするのも、改革を目指そうと本気で自覚しているかどうかがいつも問われているわけです・・・・。 それにしても、河合先生のお話は心理療法家としての面目躍如といったところが数多く感じられ、たとえば、こころの二面性や善悪の意味合いやその人自身の全存在の自覚と自己実現などなど、固定的にとらえることの危険性や単層的な幸福のとらえかたの見直しなど、一言ではとても言い切れそうにありません。 冒頭の『中年クライシス』での言葉も現実的な重みを持って僕自身の心に響いてきたもので、なかなか難解な著作もありますが、示唆に富むお話なので、時間をかけながら読んでいきたいですね。 もうひとつご紹介。 『相談室でお会いする人に難しい言葉を使ってもほとんど意味がない。 私は常に自分が「正しい」ことを言っても、まず無意味と思っている。 「もっと真面目に生きなさい」「子どもを愛してください」など、すべて「正しい」ことではあるが、言ってもまず役に立たない。私にとって大切なことは、ある事柄が相手に「納得」される、「腑に落ちる」ということである。 このためには専門用語などほとんど意味がない。平易な言葉のほんの少しの言いかえ、微妙なニュアンスの差によって、すっと納得がいく。 相手の方は自分の心の底にあるものをつぎつぎと出して来られる。 既に述べたように、私の心が開いているのがわかると、未整理の引き出しやたんすの中味を全部ぶっちゃけるように、色々な物が投げ出されてくる。そうしながらそれらを二人で整理してゆく。整理ができるということは、それら雑多な内容が「物語」としての形をそなえてくることなのだ。 そして、その「物語」はいったい誰がつくるのか、相手なのか私なのか。これは極めて微妙な作業である。 しかし、「わたしの物語」を相手に押し付けることは絶対に避けねばならないにしろ、私が私自身の物語をもたずにそれに臨んでもあまり意味のある作業はできないのは明らかであろう。』 『こころの声を聴く』--読書のよろこび、語り合うたのしみ--より ところで、下記の著作のように河合先生の本には対談集も多く、そのつど素敵な方々と素敵なお話をされていたり、また文学作品などの有名な書物を心理療法の立場から紹介され、様々な視点で解説されています。 僕自身の記憶も曖昧になりそうでしたので、機会を見て内容を整理しておこうと思って書きました。 スタートページ 『こころの声を聴く』河合隼雄対話集--新潮文庫 『中年クライシス』河合隼雄--朝日新聞社 『ブックガイド心理療法』河合隼雄が読む--日本評論社 『深層意識への道』河合隼雄--グーテンベルクの森--岩波書店 本日の感じるお話です。
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