国の本当の宝      庭野日敬

 日本の仏教の母山とも言える比叡山が、今年、開創千二百年を迎えて、世界の宗教指導者が集う比叡山宗教サミットが開かれました。
 比叡山の開祖、伝教大師は 「径寸(けいすん)十枚()れ国宝に非ず、一隅を照らす()(すなわ)ち国宝なり」と教えられました。
 直径一寸もある宝珠十個が国の宝なのではなく、本当の宝とは、「喜びを人さまに、苦しみは自分が引き受ける」という菩薩(ぼさつ)の心を起こした人、その場になくてはならない人であり、それが国の宝だと言うのです。

 昨年は、ローマ教皇の呼びかけで、アッシジに全世界の宗教指導者百人が集まって平和の祈りが捧げられましたが、このアッシジの町に住んでいた聖フランシスコは
「主よ、私を平和の道具にしてください。憎しみのあるところに愛を、分裂のあるところに一致を、疑いのあるところに信頼をもたらす人、愛されるよりも愛することに喜びを見出す人にしてください」
と祈りつづけた人でした。

 何をもって自分は一隅を照らしていくのか、年頭にこころを定めてまいりましょう。
人生の応援歌

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