次郎長親分の心意気  庭野日敬  (1996年、平成8年)

 ある会社の社長さんが、こんな愚痴をこぼされていました。
「朝礼で、遅刻をしない、むだを省く、自分が社長のつもりになってほしい、と口をすっぱくして言っているのですが、まるで反応がなくて、もうお手上げです」と言われるのです。

 どうして社員の反応がないのか。だいたい社長さんの朝礼の訓示というのを聞いていると、会社の都合だけを押しつける訓辞になっていることが多いのですね。上からの押しつけを感じると、人は内からの意欲がわいてこないのです。

 清水の次郎長親分のことは、みなさんもよくご存じだと思います。
あまたの荒くれ男に慕われて、街道一の親分と名をとどろかせたその大親分に、ある人が、
「大勢の子分の中で、親分のために命を投げだしてもいいという子分が何人いると思いますか」と尋ねると、次郎長親分は、「まぁ一人もいないでしょうが、私はどんな野郎のためにも命を投げ出すつもりです」と答えたという話が残っています。

 ちょっと乱暴のような話ですが、そんな上司を持ったら、部下はその意気に感じずにいられないのではないでしょうか。

 ぜったいの信頼を寄せれば、人は必ず応えてくれるものです。
    
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