無常の楽しさ 庭野日敬 (1967年、昭和42年)
諸行無常しょぎょうむじょうというと、この世のすべてははかないものだと、世をはかなむ考え方のように解されがちですが、無常のほんとうの意味は、この人生は努力次第でどんなすばらしいものにも変えられるものであり、無常なるがゆえに努力のしがいがあることを教えているのです。
諸行無常とは「一切法は因縁生しょうなり」とあるように、すべては因と縁によって変化していくということです。それを「因縁だから仕方がない」とあきらめるのではなく、積極的に心を改造し、因縁をよりよく展開させていくのが仏道精進です。 |