人間性の開発       庭野日敬  (1969年、昭和44年)

 仏性(ぶっしょう)開顕(かいけん)は人生の大眼目です。

浄土は西方(さいほう)の彼方にあるのではなく、自己の本然の姿である仏性を開顕したときに、苦の娑婆と見えたこの世界が、じつは浄土であったとわかります。

 それが『法華経』に説かれる「我此土安穏(がしどあんのん) 天人常充満(てんにんじょうじゅうまん)」の世界です。

 その寂光土(じゃっこうど)を、いま私たちが住んでいるこの社会に実現するために私たちは努力しているわけで、それが「普門示現(ふもんじげん)」の活動にほかなりません。

 あまねく人びとの仏性に呼びかけていくのが普門の心ですが、人びとにいきなり「仏性の開顕」といっても、分かってはもらえません。そこで、「人間性の確立」という言葉を使ったわけです。

 仏性とは、すべての人間にそなわる本然の性ですから、これを「人性(じんせい)」と呼んでもいいのですが、善も悪もそのままでいいわけではありません。あくまでも、人性即仏性で、自分の内にある仏と同じ性質に気づき、それを伸ばすことが大切なのです。

 仏性開顕とは、つまりは人間性の開発ということにほかならないのです。
人生の応援歌

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