希望を持たせてくれる人    庭野日敬  (1986年、昭和61年)

 作家の遠藤周作さんは人生を楽しむ名人で、碁石を一度も持ったことのない人だけの囲碁の会をつくられたそうです。しかし講師の先生は本物で、"教え上手"と定評のある日本棋院の長谷川加与子先生が顧問。

 その会のことを紹介されている評論家の藤田昌司さんによると、長谷川先生の名人たるところは、初めて教わる人でも「まぁお上手。その一手、あなた天才よ」とほめちぎるところにあるそうで、大先生にそんなふうにほめられると「ひょっとして、おれは天才かもしれない」という気になってくるというのです。

 どんな習い事でも同じですが、自信と希望がないと、単調で苦しい練習が続かないのです。

 アイドル歌手の岡田有希子さんが飛び降り自殺してから、少年少女の自殺の報道が続きました。学校、試験、塾と追い立てられる希望の見えない毎日から、どこかへ逃げ出したい子どもが、たくさんいるのではないでしょうか。

 子供たちは本当に信じられる人、希望を持たせてくれる人を求めているのです。

 その支えがあって初めて、毎日の地道な勉強にも耐えていく力が生まれてくるのだと思うのです。
人生の応援歌

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