人という字が互いに支え合う関係を表現しているように、人間は互いに協力しあうことなしには生きられない存在です。それを無視して自分勝手に振る舞い、「おれが、おれが」と自己主張をしていばりたがるのでは、人間らしい人間にはほど遠い存在になってしまいます。 そうした無自覚な生き方をしている人に、自分がどれだけ周囲の人々に支えられて生活しているか気づいてもらうのが宗教です。 それによって、自分から積極的に人の支えになる生き方に目覚めてもらうのです。 宗教に触れると、まわりに生かされている自分が見えてきて、人間としての生き方に目覚めずにいられないのです。 ただいたずらに年をかさねていくのを「空老」といいます。 空しく老いて一生を過ごしてしまうわけで、お釈迦さまはそれを 自分の生き方はこれでよいのかと自分を振り返り、菩薩の生き方に立っていただきたいのです。 |
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