神の信頼 庭野日敬 (1974年、昭和49年) 人間の歴史を振り返ると、そのほとんどが戦争の時代になってしまうといいます。国の歴史にしても、世界の歴史にしても、戦争がまったくなかった時代は、ごくわずかにすぎません。そして、そのごくわずかな戦争のない時代も、よく見ると、「次の戦争を始めるまでの準備期間に過ぎない」と辛らつな見方をする人もいます。 仏教が平和の教えであることは、いまさら言うまでもありませんし、キリスト教もまた「平和をつくりだす人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう。」(マタイによる福音書)と教えています。お釈迦様もイエス・キリストも、この地上に平和が築かれることを念願し、慈悲の教え、愛の教えを説き続けられました。 インドの詩聖タゴールは 「すべての赤ちゃんは、神がいまだ人間に絶望していないというメッセージを持って生まれてくる。」 と言っています。 私たちは、あくまでも人間を信じ、平和への努力を続けなくてはなりません。その願いは、やがて必ず実現する時がくるのです。 |
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